旭川ウェルビーイング・コンソーシアム

開催実績

決定!!AWBC合同成果発表会ポスターセッション審査結果[AWBC賞・上川総合振興局長賞・旭川市長賞・特別賞]


コロナ禍で中止となっていた「合同成果発表会」のポスターセッションが1月21日(日)に開催し、審査が行われ以下の賞が決まりました。

連携機関から11課題の発表がありました。

また、審査の対象ではありませんが、旭川西高等学校からは5課題ポスター参加があり、理数科の3課題の発表もあり、大勢の若者が集いにぎやかに開催されました。

北海道教育大学旭川校は保健体育分野のゼミナール発表で、運動会・スケート・学校の熱中症対策、旭川市立大学は保健福祉学部・経済学部のゼミナールから知的障害者を持つ家族の課題・地域のまちづくり支援活動・物価変動調査、旭川工業高等専門学校は専攻科学生のコンデンサの特性研究・新たな太陽電池素材開発、旭川医科大学は看護学科学生による、文献比較・インタビュー・アンケート評価など、さまざまなテーマに取り組み、普段の学習・研究成果をまとめ、どれも力作ぞろいで拮抗しました。

特に、今回初めてポスターセッション発表された、旭川西高校の理数科学生の発表は、実験手法を用いた教室の快適環境調査・幾何学を用いた音楽(楽譜)作り・コウジ菌の組み合わせによる分析など、テーマ選択とよく考えられた内容と落ち着いた発表はすばらしいものでした。

以下に結果を発表します。

◆旭川ウェルビーイング・コンソーシアム賞

臨床における看護師の非言語的コミュニケーションの実践―職務経験10年以上の看護師へのインタビューを通してー

旭川医科大学医学部看護学科4年 島津 奈々子、髙石 桃加

目的:看護師の非言語的コミュニケーションの実践を明らかにすることを目的とする。

方法:A病院の慢性期病棟に勤務する10~15年目の看護師を対象に半構造化面接を行った。内容は患者とのコミュニケーションにおける非言語的要素の意識と活用方法とし質的記述的に分析した。

結果と考察:対象は看護師4名であった。臨床における非言語的コミュニケーションの実践方法として【対象者に合わせた活用】【場面に合わせた活用】【自己の考えに基づいた活用】があり、【きっかけとなる出来事によって身についた技術】【経験を重ねることによって身についた技術】【本来持っている自己の性質に基づいた活用】【学習や他者の姿に基づいた活用】が明らかになった。非言語的コミュニケーションの有効活用には、対象者の状況把握、一人ひとりの患者に合わせ、自分の受け止めが相手に伝わるよう意識することが重要である。

◆上川総合振興局長賞

新型コロナウイルス感染症流行下における医療系大学の授業形態による学生の満足度評価―看護学生と医学生を対象に―

旭川医科大学医学部看護学科4年 栄田 瞳、高宮 百優

目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で大学では対面とオンライン授業が行われた。学生の満足度評価から、学びの方法に応じた授業形態を検討する。

方法:A医科大学看護学科2~4年生(計181名)と医学科2~4年生(計311名)のうち研究者を除いた490名を対象とした。2023年集合法により無記名自記式アンケートを配布し回収した。調査内容は座学、演習、グループワーク、発表それぞれ対面とオンラインのどちらが良いかとその理由、今後の授業形態の希望等とした。分析はExcelで単純集計しX2検定で学科別に比較した。

結果と考察:435名(回収率90.9%)の回答を得た。オンライン授業で困ったことがある者は300名(69.3%)であった。授業形態別の満足度は、オンラインが良いと回答した者は座学239名(54.9%)が多かった。X2検定による学科別比較では座学は有意差なく、演習・グループワークは両学科ともに対面が良い者が多く、看護学科の方が多かった。授業形態の希望は「座学のみオンライン」が136名(31.3%)と最も多かった。対面は「友達に会える」等の交流に利点を感じていた。オンライン授業は「移動時間を省ける」とされるが、効率と孤立感を覚えないことの両方を満たす必要性が示唆された。

◆旭川市長賞

冷房施設のない学校を模した暑熱環境下における簡便な冷却法が温熱感覚に及ぼす影響

北海道教育大学旭川校 保健体育分野3年 運動生理学ゼミナール 池田 奨、木津 健斗、七宮 陸斗、平井 尊

温暖化が進んでいる日本において、北海道も例外ではなく昨年は伊達市の小学2年生女児が授業後に熱中症で亡くなった。北海道の小中学校の冷房設置率は約15%と全国平均 (>95%) よりも低く、授業を安全・快適に行うためにはどの学校でも簡単に介入できる冷却方法の開発が急務である。本研究では公立小学校の普通教室の温度を測定し、暑熱対策として水分補給と併用して手掌・首冷却を行い、熱的快適性と温度感覚に及ぼす影響を検討した。

◆特別賞

①運動会の意義を踏まえた今後の実施への提案

北海道教育大学旭川校 保健体育分野3年 体育心理学ゼミナール 藤原 音々

近年、運動会はその在り方が変容している。1990年代には競争を疑問視し順位をつけずに運動会を実施する動きが見られた。コロナ禍においては各学年入れ替え制での実施など規模が縮小される場合が多くあった。しかしこの変容は運動会の意義を疎かにしてはいないだろうか。そこで、本研究では運動会の意義を見直し、大学生を対象とした実験的な運動会の実施を踏まえ、運動会の今後の在り方について提案することを目的とする。

②CNT配向膜を用いたCNT-Si太陽電池の試作と評価

旭川工業高等専門学校 生産システム工学専攻1年 髙橋 飛翔、川上 佳悟

本研究では,よく制御されたろ過法を用いてカーボンナノチューブ(CNT)を良く配向させた膜を作成し,CNT-Si太陽電池に応用することで高性能太陽電池の実現を目指している。これまでに高配向CNT膜を成膜でき,Siと接合させることで太陽電池を試作に成功した。現段階では,試作した太陽電池の変換効率は数%程度であり,他の電池特性においてもばらつきが大きいため,デバイス作製プロセスの改善が必要であると考えている。

添付ファイル
AWBCサテライトキャンパス HI・RO・BAはしっくす事業部会
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