1月23日(日)に審査が行われ以下の賞が決まりました。
昨年同様、コロナ禍のためポスター展示のみの審査でしたが、昨年より6課題増の15課題の応募がありました。
また、補足資料としてYoutubeの提出も可能(任意-審査対象外)となり、8課題から提出がありました。
審査員は、ポスターを見学してからYoutubeを視聴したのち審査を行いました。
さまざまなテーマに取り組み、普段の学習・研究成果をまとめ、どれも力作ぞろいでしたが、旭川高専の7課題が、具体的な
地域が抱える課題解決の具体的な提案が多く、起業を想定しているなど注目を集めました。
評価が拮抗したため、本年は3賞のほかに「審査員特別賞」を2課題選考しました。
以下に結果を発表します。
◆旭川ウェルビーイング・コンソーシアム賞
「トマト収穫を支援できる次世代ゴーグルシステム」
所 属: 旭川工業高等専門学校 生産システム工学専攻
氏 名: 上田 一磨,五箇 亮太,山口 尚太,木村 至孝,井上 光貴,川村 勇人
本研究は,トマト収穫を支援できる次世代ゴーグルシステムの実現を目指す.トマト収穫には,収穫可能なトマトを的確に判別できる能力が必要となる.収穫を支援するアルバイトは,判別能力が備わっておらず,収穫してはいけないトマトを収穫する可能性がある.そこで,ゴーグルタイプのデバイスを装着し,そのゴーグルから収穫に必要なトマトの情報を得ることができると,誰でも熟練者と同じようにトマト収穫を行うことができる。
◆上川総合振興局長賞
「ドローンとAIを組み合わせた地域の農業支援システム」
所 属: 旭川工業高等専門学校 生産システム工学専攻
氏 名: 木村 至孝,井上 光貴,上田 一磨,山口 尚太,近江 雄哉
本研究は,ドローンとAIを組み合わせた農地の生育状況の推定および病害虫発生の推定できる農業支援システムの実現を目指す.ドローンに取り付けたサーモカメラやマルチスペクトルカメラから得た情報をAIにより解析することで,農地の生育状況と病害虫発生を推定できる.本システムを用いることで,効率的な農作業を実現することができ,農家さんの負担軽減と収入の増加を実現できる。
◆旭川市長賞
樹で赤くなったトマトは追熟したトマトよりも美味しいを化学的に検証〜トマトの商品価値の向上を目指して~
所 属: 旭川工業高等専門学校 物質化学工学科5年
氏 名: 橘 朋花
通常、トマトは青い状態で収穫され、流通の間で追熟し赤くなる。一般的に追熟トマトより樹で熟した樹熟トマトの方が美味しいとされている。しかしながら旭川で栽培されている品種Rについては、美味しいとされる化学的エビデンスがない。そこで旭川市農業センターの支援を受け、樹熟と追熟トマトの栄養成分を分析した。樹熟トマトが美味しいことを支持する結果となり、トマトの商品価値を高め農家に貢献できるものと考えている。
◆審査員特別賞
旭川市を『考える』教材の開発について
所 属: 北海道教育大学旭川校,社会科教育専攻2年
氏 名: 成田 昴琉
学習指導要領の改訂により,「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」が求められるようになった。この今日の教育で求められている3点を踏まえた上で,旭川市の特徴,歴史,現在抱えている問題という知識を学ぶと同時に,より良い旭川市にするための方法を考えさせるための教材を開発した。旭川市の地域教育を通して,地元に対する愛着心とともに,これから求められる思考力・発想力,表現力の育成を図るものとなっている。
◆審査員特別賞
廃炉作業向けロボット製作を通した高専学生の成長
所 属: 旭川工業高等専門学校 生産システム工学専攻
氏 名: 山口 尚太,上田 一磨,木村 至孝,大懸 崇一郎,伊勢谷 賢司
本研究は,廃炉作業向けロボットのアイディアと人材育成を行う廃炉創造ロボコンを通した高専学生の成長を目指した研究である.本研究は,2020年大会と2021年大会における取り組みにフォーカスしたものである.2020年大会は,3.2m下にある燃料デブリ回収を行う課題,2021年大会は,2.7m程度上にある高所除染を行う課題となっており,それぞれの大会でタイプが異なるロボットを製作した。